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2017.10.10[Tue] 13:00
TENJIN UNITED法律相談コーナー! 「ラブスタ法律相談所」 !!
福岡県弁護士会所属 「古賀克重法律事務所」 古賀克重弁護士があなたのお悩みにアドバイス★
TOMOMI:前回はいじめ問題を取り上げて頂きました。長崎県の中学校3年生がいじめを苦にして自殺したという悲しい事案でしたね。和解成立してご両親も一息ついた感じでしょうか。
古賀弁護士:ところが当事者である長崎県の教育長が定例議会で、「自殺から裁判解決まで3年かかったのは、やはり裁判になったことで長期化した傾向がある」と発言して問題になりました。
TOMOMI:でも確か・・・いじめ訴訟としては早期の解決とお聞きした気がします。
古賀弁護士:その通りなんです。裁判はわずか1年弱で解決しました。責任を裁判のせいにした教育長の発言は批判を浴びて釈明に追われることになりました。長崎県もいじめの再発防止を図っていく当事者ですから、襟を正して頑張って頂きたいものです。
TOMOMI:さて、気を取り直して本日はどのような話題でしょうか?
古賀弁護士:引き続き重たい話題になりますが、交通事故における「死亡慰謝料」というものを考えてみたいと思います。
TOMOMI:私も日常的に車を運転していますから、とにかく安全運転を心がけていますが、
不幸にも事故でお亡くなりになった場合の慰謝料ということですね。
古賀弁護士:はい。交通事故で死亡した場合の慰謝料はどれ位かご存じですか?
一家の支柱の場合は2800万円、配偶者・母親の場合は2500万円、その他の場合は2000万円から2500万円とされているんです。
TOMOMI:家族の中の立場で変わってくるんですか?命は一つのかけがえのないものですから同じ金額でないとおかしい気もするのですが?
古賀弁護士:死亡慰謝料の機能としては、いわゆる精神的苦痛によって失った損害を填補すること、加害者に制裁を加えること、そして残された遺族を扶養することがあります。
そのため一家の支柱の場合は家族関係に与える精神的苦痛が大きいと評価されます。また残された家族の扶養が必要なため、若干高額になっているのです。
TOMOMI:この慰謝料は誰でも請求できるんですか?
古賀弁護士:死亡慰謝料を請求できるのは、被害者の相続人になります。
TOMOMI:どうして相続人に限られるんでしょうか。遠い親戚であっても仲良くしていたら精神的苦痛を受けますよね。
古賀弁護士:はいその通りです。しかしながら、法律的には、被害者自身に慰謝料請求権が発生して、その請求権が相続人に相続されるという考え方をするのです。
TOMOMI:なるほどですね。そうすると例えば、夫を亡くした妻は、夫に発生した慰謝料を相続して請求できるということですか。でも妻自身の慰謝料も認めて欲しい感じもします。
古賀弁護士:はい良いご指摘です。
死亡した場合、死亡にも匹敵するような重大な後遺障害を負った場合には、被害者本人の慰謝料にくわえて、妻自身の慰謝料も請求できます。ですが金額としては限定的であり、200万円から300万円程度ということが多くなっています。
TOMOMI:ところで一家の支柱の場合が2800万円・配偶者・母親の場合は2500万円ということでしたが、命の代償としては決して十分な金額とはいえないよう気もしますが、
その点はどうなんでしょうか。
古賀弁護士:日本はアメリカのような民事の陪審制度を採用していません。職業裁判官がなるべく
同じ判断をするように心がけるために一定の基準が必要になってくるわけです。
ただし、年々少しずつ引き上げられてはいるんですよ。例えば昭和50年は一家の支柱の死亡慰謝料は800万円でした。その後昭和57年には1300万円、昭和60年には1800万円、昭和62年に初めて2000万円を超えて現在に至っているわけです。
TOMOMI:なるほど。時代とともに引き上げられてきてるんですか。今後も増額される余地はあるということですね。ところで交通事故といってもひどい事故があるじゃないですか。
特例として増額されることはありませんか?
古賀弁護士:基本的には慰謝料の増額はなかなか認められません。ただし、例外的に、加害者に飲酒運転があったり、著しい速度違反があったり、ひき逃げがあったりしたような場合に慰謝料を増額した裁判例もあります。
例えば、17歳の男子高校生を無免許・飲酒・信号無視運転の加害者がはねたケースがあります。しかもこの運転手は、事故直後血を流して倒れている高校生に対して、「危ないやないか」と怒鳴って体を持ち上げて揺すり、投げ捨てるようにしたという事案です。大阪地方裁判所は総額3900万円の慰謝料を認めました。
TOMOMI:ひどい運転手ですね~車社会ですから被害者だけでなくいつ加害者になるかもしれません。ドライバーは皆さん安全運転を心がけて頂きたいですね。
古賀弁護士、本日もありがとうございました!
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あるジャンルにハマるというより、ある曲、あるアーチストにハマったりします。
Violent Femmes, Nina Simone, Dirty Dozen Brass Band 等が大好き。